2015年3月18日水曜日

『経営者の条件』 簡易レビュー

ドラッカーの著書『経営者の条件』を読み終わったので、簡単なレビューを書きます。

本書のタイトル『経営者の条件』は、原著では『The Effective Executive』となっています。本書の定義では、エグゼクティブ(Executive)とは経営に関係なく成果を出すよう実行する人のことを言うので、経営者寄りの本ではありますが、読者を経営者に限定した本ではないです。原著のタイトルを、意図にあったように訳すなら「効果的に成果を出す」とかそんな感じでしょう。

本書では、仕事で成果を出すにあたって身につけたほうがいい、いくつかの習慣を論じています。1959年の本なのでだいぶ古いですが、現代でも状況としてはあまり変わっていないように感じました。
エグゼクティブが身につけたほうがいい習慣は、時間の使い方、意思決定に当たって基本となる方針を立てることだったり、「部長」のような役職ではなく「会社・プロジェクトに対してどのような貢献をする人か」で考え・話すようにする、とかそんな感じのことです。

この本をオススメしてくれたのは近藤さんでしたが、「あぁ、近藤さんはたしかにこの本の影響を受けてるな」という感じがしました。
ドラッカーの文章はちょっと読みにくくて、「こういうときはこうしたほうがいい」みたいなものではなく、「エグゼクティブはこう考える」のように、主張ではなく、著者が考える理想像の列挙 + 事例という形式だったので、よく読まないと主張が読み取りにくかったりはします。

本書の読者層としては、以下の2パターンかと思います。

  1. 問題意識を持って本書を読み、後天的にエグゼクティブになりたい人
  2. 経験則と断片的な知識を元にしてすでにエグゼクティブだけど、成果を出す原則を知りたい人

この読者層にマッチする人にとって、本書は有益なものになると思います。